毎年7月31日は夏祭りを行います。この日の夜は近くの神社で有名なお祭りが行われますので、それに合わせて保育園でも夏祭りを行うのです。夏祭りと言っても、盛大なものではありません。子どもたちみんなでお神輿を担いで保育園の周りをまわるのです。“真似ごと”ではありますが、こうした行事で子どもたちが日本の伝統文化に触れ、少しでも興味を持ってくれたら嬉しいと思います。

ところで、子どもたちが担ぐお神輿、実は保護者の手作りなのです。昭和63年（1988年）、当時の園児の保護者がこのお神輿を手作業で制作し、保育園に寄付してくださいました。それまでは段ボール箱をお神輿に見立てて担いでいましたが、それを見かねて「本物を」と、一年がかりで作ってくださったのです。お神輿を実際にご覧になると「まるで本物みたい」と思われるかもしれませんが、使用する前に神主さんのお祓いを受けていますから、“本物”と言えなくもありません。お神輿というのは神様の乗り物ですが、保育園のお神輿に乗っていらっしゃる神様は子を思う親心そのものです。あれから30年以上が経ちましたが、今でもありがたく使わせていただいています。